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ソラノシラベ
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2016/09/13[Tue]

大体カテゴリは雑記。



もうだいぶ前になりますが、はちみつれもん×AftergrowのTouhou Six String 01.秘Touhou Six String 02.封、そしてRephonicsのレタレイトというCDで歌詞を書きました。どれも平茸さん担当曲のみ。
気が向きましたので一個一個振り返りながら少しなんか垂れ流してみようかなあと思う所存。





-Touhou Six String 01.秘&02.封-

秘封倶楽部の楽曲で歌詞を書くときは、なんとなく蓮子視点でイメージを掴み始めることが多いです。
僕の中での秘封倶楽部はメリーという超常的な感性を持った人物から発っせられる言葉や行動を、とてもアクティブだけれどもごく平凡に近い蓮子というキャラクターがそれを受けて手を引き、右往左往しながら見つけたり導き出したりと・・・蓮子が振り回してるようで実はメリーに振り回されてる感じの。

なるべく、女性的になればいいなと思って書いていました。
自分のところでやるときはもうやりたい放題ですが、歌ってくれるヴォーカルはみんな女性の方ですし、ちょっと意識してみようかなと狙いつつやってみました。
狙い通りになっているかは怪しいところですが、そんな意図もあったりなかったりでした。

後は基本姿勢として、「オケの中で自分の表現」や「自分の主張」を行うのではなく、オケから受ける印象や魅力をもっと分かりやすく、強調していけるように自分のできることを行う、というのを心がけています。
というわけで、各曲オケから受けた印象と、気を付けた部分をなんとなく。


・P.S.
01の1曲目。正直、正直これ1曲目なのか!と思いました。意表を突かれたというか。
この曲は「箱庭抜け出し辿り着いた位相は こんなはずじゃなかった」
というフレーズがよくこの曲を表していると思います。
思っていた、理想とは違う結果になってしまったことを無理やり理屈で納得させようとしているというか、そんな感じでしょうか。
一歩踏み出してしまった。思っていた景色とは大きく違っていた、というのが最初の着想です。
変わらずそばにあるものさえ、前と違うものを内包しているのではないか、という疑心。
招いてしまった焦りや苛立ち。それがばれているという事もわかっているけれど。
なんかつかみどころがないんですが、そんな感じの感情がないまぜになった焦燥というか、そういうようなものが煽れていればいいなあと思います。



・Fly up higher!
01の3曲目。
曲がすごいポップだったんでこれはかわいい系を狙って書いてみようとまず定めて。
メロを聴きながらサビのところで「ダーリン」ってみねこさんの声で入れたらおそらくこんな感じのトーンで来るな。絶対美味しいのでは・・・?と思い、そこから色々と広げていったらこんな感じに。
最初にも触れましたが、なるべく女性的に書こうと思う中、この曲は特に意識しました。
かわいい中に少しビターな部分を内包してるというか、感傷とか明るさ、いたずらっぽさと素直さが同居してるな方向に寄せて行けるモチーフを入れようと思いながら言葉を選んでいきました。
割とこの曲は読んでそのままという感じがしますので、特に内容について語ることは・・・ないかなあ?
個人的には気に入ってる1曲です。オケもすげー好き。



・eureka
01の6曲目。個人的に仲の良い蒼ちゃんがヴォーカル。
曲調が疾走感ある感じなので、なるべく視界が開けた感じの歌詞を書きたいなーと思って書き始めました。
この曲はとにかくイメージ的には蓮子なので、ものすごい思考が纏わりついていつつも本質的にはシンプルでストレート!みたいな。「難解でわかりやすいもの」を目指してます。なんだそれ。
「左回りの規則性」とか時計のことだし。
多分小難しく言ってるけど求めてるのは簡単なことなんだよ、ってことで。
「砂粒を数えてても」はアルキメデスの砂粒を数えるもの
「箱に隠れた猫」はシュレディンガーの猫をモチーフにしてます。

しかし明るい曲の歌詞めっちゃ苦手です。なんでだろう。根暗だからかな。



・calling
8曲目。ほんとに良い曲だなーと思います。
オケをもらった段階で、これは感情が揺れているような情景を歌詞にしたいと思いました。
秘封という二人組。人間二人ですから相互に作用しつつ、その間には何らかの関係・感情が存在するだろうなという所から考え始めました。それは何だろう。確かにそこにあるんだけど。
名前を付けてしまっていいのだろうか。名前が付いてないから良いのではないのだろうか。
名前を付けることで、ここに確かにある関係が変わってしまわないだろうか、でも。

百合とかそういう意図はなく、家族愛や親愛のような、最上級の関係をそう呼ぼうと。そのくらいにとどめておきたいなと思います。が、そのように感じたらそれもそれで良いのかなと思います。
個人的にも近年書いた歌詞の中でもすごくうまくいった手ごたえがあります。かなり歌とメロに沿った言葉選びをしながら、情景が見えるようなものが書けたと思います。歌詞とはこうありたい。



・Step by the Step
02の2曲目。仮タイトルはfind a way、またはAstrayって感じでした。
これも明るいさっぱりとした曲なんで、前向きなテーマで書こうと思ってました。
秘封倶楽部の二人を想像しながら、二人でどこかへ走っていくようなイメージで。
この曲に関しては特に意識して難解にしているところもなく、前向きに、進んでいくこと、綺麗な空気感を持った言葉選びを意識して思うまま書いた感じです。

一番難しかったのは英詩部分。僕英語ほんと苦手で。大学時代単位落とした実績あり。
サビ裏のとん、とん、とん、とん と4音で鳴るコーラスは英語で、と平茸さんからの話があったのでこんな感じになりましたが、音の歯切れがよく、意味も良い感じの言葉を探すのが大変で大変で。
あとは2サビ後のCメロ裏のコーラスですね。
あそこは「Anxiety Lead me astray」(不安が僕を迷わせるんだ)と歌っていただいています。

この曲に限らずなんですが、英語が堪能な友人のM氏に英語部分変なところないかなとー相談・検証・アドバイス等行っていただきました。本当に助かりました。改めて、ありがとう。



・faust
02の4曲目。安心のみねこさん。言葉選びの個人的な出来栄えとしてはすごく気に入ってます。
テーマは読書。オケの印象はゆっくりと何かに浸ってゆくような印象でしたので、違う世界に飛び込むような、空想に浸れる読書をテーマにしてみようかなと。
いつものテーブルでおもむろに鞄から文庫本を取り出し、没入していくような様子を「今から抜け出してみる パラレルワールドまで」と表現してみました。ファウスト読んでるかは微妙。
「白い夜空に散った星」とはページに散らばる黒い文字のこと
「何でもない隙間にさえ意味を求めて」とは行間を読むということ
めっちゃ読書でしょ?どうだろう。

詩中に出てくるファウストはゲーテの作品を指しますが、タイトルのそれは作品の中身についてどうこうではなく、「難解なもの」という意味でfaustという言葉を使っています。



・fleaks
02の7曲目。この曲はすごく内向的というか、内側を向いてるなという印象でした。
また、原曲のタイトルにも影響を浮けました。サナトリウムと聞くと、僕はどうしても精神系のイメージが強く、曲もダークな雰囲気がありますし、より暗く内に向かうような方向で行こうと。
その際、綾辻行人の小説で、精神科病棟を舞台にした「フリークス」というのを思い出し、これを発想のたたき台にしようと一度読み直してから歌詞を書き始めました。タイトルはここから頂いています。
この頃自分の中でぼーっと考え事をする際によく出てきたテーマで、異常と正常の境目はどこで、だれが線を引いたのかというものがあり、そういうものを描きたいなと思っていました。
「さぞ自意識に歪んだ尺度で語ればいい」という部分が一番言いたかった部分かなあ。
これも言葉選びはものすごい気に入っている作品です。



-レタレイト-

打ってかわってこちらはいつも通りに、自分のサークルでやるような感じで1曲書いてみました。
ので、基本姿勢は上述のままに、自由に思うまま言葉を選びました。



・風花
5曲目収録。おてんば恋娘ですね。
チルノに対しての個人的な感覚は自サークルの楽曲usotsukiでだいぶ満足した出来の歌詞がかけてしまったので、さてどうしようかなという感じだったのですが。
楽曲から受ける冷たさ、切なさというか、冬っぽさというか。そういうテーマで書いてみようかなとまず思いました。
また、同じようなテーマで少年ヴィヴィッドの前身サークル空ノ調べに真冬の花という曲を書いたことがあるのですが、今の自分がそれを同じような気持ちで書けたら、この曲に合うだろうかと書いてみたところ、意に沿うものができたのでこんな感じに。
とにかく寂しげな雰囲気が伝わるような言葉で色付けできたらなと思っていましたが、うまくいったんじゃないかなーと思っています。







そんな感じでしょうか。
曲自体は僕の物ではありませんし、あまり語らない方が綺麗なものもたくさんあると思います。
最初に書いたように、曲の雰囲気や持っている魅力を、言葉を付けることで強調したり、具体的にしていけたらいいなと思っています。
また、ここに書いたことが正解ではないですし、それを強要するつもりはありません。こう捉えろ!という意図は全然ないんだ。
あくまで僕の中の正解ですので、例えば僕が「トマト嫌いだ」と書いた歌詞を「お、これはほかの野菜は全部大好きって言ってるんだな」みたいな、自身のフィルターを通していろんな捉え方をしてもらえたらなと思います。
それぞれの正解を大事にしつつ楽しんでいただけたらなあと思います。

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